将来の医療費の明暗を分ける「歯の健康意識」若いうちから始めるオーラルケアで健康貯金

2022年11月11日

サンスターグループ(以下サンスター)は、「いい歯の日」(11月8日)に合わせて、全国の男女1,100名を対象に「お口の健康に関する調査」を実施、調査結果をまとめました。

毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。サンスターの研究では、これまでに、いずれの年代においても歯が少ないほど医科医療費が高い傾向にあることを報告しています※1。 今回の調査では、「いい歯の日」に合わせ、歯を失う一番の原因である歯周病に対する意識やオーラルケア行動についての調査結果をまとめました。サンスターは今後も、お口の健康を守る適切な情報を積極的に発信してまいります。

<調査概要>

対 象 エリア :全国

対 象 者:20歳以上の男女 1,100人 ※20代/30代/40代/50代/60歳以上の男女各々110人

調 査 期 間 :2022年7月7日、 方 法 :インターネット調査

【調査サマリー】

① 「歯周病」という言葉は全体で約9割が認知している
② 一方で、歯周病は、「歯が抜ける原因となる病気である」と回答した人は、全体の約5割で、歯周病の認知率より低い結果に。
③ 30代以上の約7割がかかっている歯周病※2だが、自分が歯周病になっていると認識している人は約4割しかいないという結果に。歯周病であることに気づいていない可能性も。
④ この先、歯周病になる可能性があると感じている人は約7割という結果に。また、5割の人が「この先、永久歯を抜く経験をする可能性がある」と回答、お口の健康に危機感を持つ人は約半数以上。
⑤ 歯の定期健診(歯科健診)を約6割の人が受けておらず、特に歯の喪失リスク意識がない人の受診率は3割に満たないという結果に。
⑥ 歯の喪失リスク意識のある人の方が、デンタルリンス・洗口液や、歯間ブラシ、デンタルフロスの使用率は高い傾向に。しかし、歯の喪失リスク意識があっても、使用率は30~40%と、半数にも満たない。

※1 石川ら、レセプト情報を用いた口腔状態と医科医療費に関する検討, 日本歯科医療管理学会雑誌, 2021, 56 (1), 32-41
※2 平成28年度歯科疾患実態調査、厚生労働省

【調査結果】

[歯周病」という言葉は、全体で約9割(91.2%)の人が「知っている」と回答、20代は「聞いたことがない」と回答した人が2割弱(16.8%)

「あなたは歯周病という言葉を知っていますか?」という質問に対し、全年代で約9割の人が「知っている」と回答しました。一方で20代の世代で絞ってみると17%の人が「聞いたことがない」と回答する結果になりました。若い世代ではほかの年代と比べ言葉自体も知らない人が意外と存在することがわかりました。

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②歯周病は、「歯が抜ける原因となる病気である」と回答した人は、全体の約5割(52.0%)で、歯周病の認知率より低い結果に。

歯周病に関する事柄として正しいと思うもの質問したところ、「ハグキの病気である」に次いで、「歯が抜ける原因となる病気である」との回答が約5割(52.0%)という結果に。調査結果①の歯周病の認知率と比べ、歯周病の理解は半分程度にしか浸透していないとの結果になりました。

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③30代以上の約7割が、かかっているといわれる歯周病だが、歯周病になったことを認識している人は約4割(38.7%)しかいないという結果に。歯周病であることを気づいていない可能性も。

「あなたはこれまで歯周病になったことありますか?」という質問に対し、歯周病になったことがあると認識している人は約4割という結果となりました。しかし、実は30代以上の約7割が歯周病になっているといわれており、多くの人が歯周病であることに気づいていないと推測できます。

④この先、歯周病になる可能性があると感じている人は約7割(73.0%)。また、5割(52.6%)の人が、「この先、永久歯を抜く経験をする可能性がある」と回答、お口の健康に危機感を持つ人は約半数以上。

「あなたは、この先、歯周病になる可能性があると思いますか?」という質問に対し、約7割の人が「歯周病になる可能性がある」と回答。20代でも、約半数があると回答しており、年代を問わず多くの人が歯周病に対し、危機感を感じていることがわかりました。
また、「この先、永久歯を抜く経験をする可能性あるかどうか」という質問に対し、約5割の人が将来自分の歯が抜ける可能性があると感じていることが判明しました。上記に続き、50代以上の人だけでなく若い方も含め、多くの人が自身の歯の将来について不安を持っているという結果になりました。

⑤歯の定期健診(歯科健診)を約6割(56.7%)の人が受けていないという結果に。

将来のお口の健康に危機感を持つ人が多い一方で、歯科健診を受ける頻度に関する質問したところ、約6割の人が歯科健診を受けていないことがわかりました。

また、将来の歯の喪失リスクに関わらず、半数以上のひとが歯科健診を受診していないことがわかりました。一方で、喪失リスクを強く感じている人と、喪失リスクはないと考えている人の歯科健診の受診率には20%も開きがあることがわかりました。リスクを認識している人の方が行動に移しているということがわかります。

⑥将来の歯の喪失リスクがあると思っている人の方が、デンタルリンス・洗口液や、歯間ブラシ、デンタルフロスの使用率は高い傾向に。しかし、歯の喪失リスク意識があっても、使用率は30~40%と、半数にも満たない。

自宅で使用しているオーラルケア製品に関する調査では、将来の歯の喪失リスクを感じている人のデンタルリンスや洗口液の使用率の方が感じていない人に比べ高い傾向に。歯間ブラシ、デンタルフロスの使用率も同様の傾向を示していましたが、いずれも半分にも満たない3~4割にとどまっていることがわかりました。

<調査結果まとめ>

「歯周病」という言葉自体の認知率は高いものの、歯周病が歯が抜ける原因となっていることを理解している方は約半数にとどまりました。また、30代以上の歯周病の有病率は7割に上ることが知られている一方で、自分が実際に歯周病になっていると認識している人はわずか4割にとどまり、まだ歯周病が自分事化していないことが判明しました。
一方、自分の歯を失うことに対する意識としては、30~40代では、半数以上の方が将来自分の歯を失うことがあるかもしれないと感じており、自身のお口の健康に対し、将来のへの不安を感じていることが推察されました。
しかし、歯科健診を受けている人や、歯間ブラシやデンタルフロスを使用している人の割合は、まだまだ低く、将来のお口の健康に対して漠然とした不安は持っているものの、なかなか行動に移せていないということが浮き彫りになりました。

■サンスター研究開発統括部 産官学推進リレーション室 永谷 美幸コメント

プロフィール:
歯周病予防を中心としたオーラルケア商品の開発、有効性評価を経て、社員や地域住民の健康習慣に関する臨床研究や、東京大学高齢社会総合研究機構と連携したオーラルフレイル予防に関する研究・啓発にも従事。

歯周病などで、一度失った歯は取り戻すことはできないため、将来の歯を守るためにも、若いころから、定期的に歯科医院に通ったり、毎日のオーラルケアをきちんとすることが重要です。実際に、ご自身の歯の本数が多いほど全身の医療費が少なく抑えられる、というビッグデータの解析結果※1もあり、健康なうちからお口の健康習慣を積み重ねることは、とても大切であるとサンスターは考えています。
デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口液は、歯間部など歯ブラシの届きにくい場所のオーラルケアに効果的です。「オーラルケアで健康貯金」※3できることも期待して、歯科医院でのプロフェッショナルケアに加えて、毎日の丁寧なセルフケアを、将来への投資と思って続けていただければ幸いです。

※1 石川ら、レセプト情報を用いた口腔状態と医科医療費に関する検討, 日本歯科医療管理学会雑誌, 2021, 56 (1), 32-41
※3 毎日のオーラルケアなど、健康に良い行動の積み重ねが全身の健康にも貯金にもつながっていくという考え方を表すサンスター提唱のキーワード

参考:関連する研究発表】
■「歯の本数が多く、かみ合わせが良いほど医療費が低い」 サンスター、25万人の歯と医療費を分析した論文を日本歯科医療管理学会雑誌で発表
https://www.sunstar.com/jp/newsroom/news/20210708/

■サンスター、25万人の歯と医療費を分析した論文が日本歯科医療管理学会優秀賞を受賞

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000359.000005120.html

【サンスターグループについて】

サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、オーラルケア、健康食品、化粧品など消費者向けの製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・スイスSA(スイス)と、自動車や建築向けの接着剤・シーリング材、オートバイや自動車向け金属加工部品などの産業向け製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・シンガポールPte.Ltd.(シンガポール)を中核会社とする企業グループです。

100年mouth 100年health

人生100年時代、サンスターが目指すのは、お口の健康を起点とした、全身の健康と豊かな人生。毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。100年食べ、100年しゃべり、笑う。一人ひとり、自分らしく輝いた人生、豊かな人生を送るためにも、お口のケアを大切にしていただきたいと考えています。今後もお口の健康を起点としながら全身の健康に寄与する情報・サービス・製品をお届けすることで、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指していきます。

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