経営基盤
サンスターでは、企業理念とビジョンに基づき、最高水準のガバナンスと事業運営を目指しています。当社のコーポレート・ガバナンス・フレームワークは、透明性の高い意思決定、報告、情報共有を支えるものであり、倫理的なリーダーシップと持続可能な事業運営への取り組みを強化しています。当社のガバナンスに関する原則やプロセスは、取締役会が承認した「グループ・ガバナンス・マニュアル」などの基本文書に組み込まれています。これらの原則は、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)部門によって定期的に見直され、最新のベストプラクティスに沿うよう更新されています。
コーポレート・ガバナンス体制
管理および監督機関
サンスターグループにおける最終的な監督機関は、取締役会です。取締役会は、企業戦略、組織構造、ガバナンス体制、リスクマネジメント、コンプライアンスなどを監督します。
内部監査部門は取締役会に直接報告し、各事業部門およびコーポレート機能における内部統制の有効性について、独立した評価を提供します。外部監査人は株主によって選任され、会社の財務諸表に対する法定監査を実施します。
経営執行機関
エグゼクティブ・コミッティ(Executive Committee)は、取締役会の戦略的決定を実行に移すためのグループにおける最高経営機関です。このコミッティは、グループ全体の機能および事業部門のマネジメントを統括し、組織が適切に機能するようリードしています。構成メンバーは、事業部門の責任者およびグループ機能のリーダーで構成されています。
また、エグゼクティブ・コミッティは、透明性、コンプライアンス、継続的な改善を確保するために、内部監査部門とも密接に連携しています。
株主の権利
スイス法に基づき、サンスターの株主は、取締役会および外部監査人の選任、ならびに株主に付与された権限に関する決議を行う権利を有しています。
リスクマネジメント
サンスターグループでは、取締役会およびエグゼクティブ・コミッティによるガバナンス関連業務を支援することを目的として、GRC部門(内部監査、全社的リスクマネジメント、保険管理、ESGを含む)を設置しています。この部門は、戦略的および主要な業務上のリスクと機会を、グローバルな視点で体系的に管理するための機能を担っています。
GRC部門は取締役会の直接管理下にあり、監査や各種レビューを実施するとともに、コーポレート・ガバナンス強化に向けた提言を含む定期的な報告を行っています。
リスクマネジメント機能の役割
当社のリスクマネジメント機能は、企業のレジリエンス(耐性)向上と長期的な財務の安定性確保を目的に、グローバル規模での戦略的リスクを積極的かつ体系的に評価・低減することを担っています。主な活動内容は以下の通りです:
- グループの主要ステークホルダーとリスクマネジメント枠組みの整合を図る
- グループの「リスク登録簿(リスクレジスター)」を活用し、既存リスクの特定、評価、優先順位付けを実施
- 各事業部門へのリスク低減(リスク軽減)支援を提供
- グループ経営陣への定期的なリスク状況の報告
- 企業のリスク管理ソフトウェアの維持・運用
「3ラインモデル」によるアプローチ
GRC部門は、内部監査人協会(IIA)のガイドラインに基づき、次のような「3ラインモデル」に則って活動を行っています:
- 第1のライン:
現場のビジネス活動および地域組織におけるリスクを所有・管理する機能(マネジメントコントロールや内部統制を含む) - 第2のライン:
リスク管理やコンプライアンスに特化またはそれを監督する機能(財務統制、リスクマネジメント、品質保証など) - 第3のライン:
第1・第2のラインとは独立した立場で監査・保証を行う機能(特に内部監査)、リスク管理が適切に機能していることを確認する役割を果たす
リスク削減という最終的な価値
当社のリスクマネジメント機能の本質的な価値は、リスクの削減にあります。実際、上記の厳格なリスクポリシーや活動を実施することで、リスクが確実に低減されていることが、当社の分析により明らかになっています。
行動規範
SUNSTAR CODE OF CONDUCTは、グローバル・コンプライアンス体制の基盤です。この規範は、サンスターグループのすべての役員および従業員が遵守すべき倫理基準と責任を明確に定めたものです。単なる社内ルールの集まりではなく、職場での行動や他者との関わり方において、私たちがどうあるべきかを示す行動の指針です。社内外において誠実さ、専門性、そして敬意をもって行動するという、私たち全員が共有する価値観を体現しています。
9つの言語で作成され、企業理念、役員・従業員の責任、顧客や消費者に対する義務、財務の健全性、環境保全への取り組み、健康・安全に対する配慮など様々な項目がくるまれています。
行動規範は、組織全体における強固なコンプライアンス文化の醸成において、重要な役割を果たしています。
内部通報
サンスターでは、法令、社内ポリシー、行動規範に違反する疑いがある行為や、非倫理的な行動を目にした場合、従業員が声を上げることを奨励しています。また、会計処理、内部統制、その他重大な懸念事項についても報告することができます。
報告は、機密保持のもと、または匿名でも行うことが可能です。誠実な意思に基づいて懸念を提起した個人に対するいかなる報復行為も禁止されています。
税法遵守
サンスターは、税金の支払いは法的義務であると同時に、企業が果たすべき社会的責任でもあると考えています。そのため、グループ各社は、それぞれの国・地域の税法を遵守しています。