経営基盤

サンスターグループは、2007年のMEBO(Management and Employee Buy Out)によって、経営陣と社員で株式を買い取り非上場化し、経営陣と社員が一体となって経営を行う体制へと移行しました。また、創業当初からの技術的な強みを継続的に成長、多角的に発展させた消費財事業と生産財事業、欧州・米州・アジア・日本のバランスのとれたグローバルな事業拡大、高い自己資本比率を維持した安定的な経営基盤、内部統制システムの継続的な強化による健全な経営を行っています。経営状況については、経営陣と従業員が各事業、各地域の経営状況を社内ポータルサイトで毎月共有し、年1回、グループグローバルの経営陣、従業員、株主の代表者が集まる会議で事業状況の詳細な共有を行い、その内容を社内ポータルサイトや年次報告書で全従業員が共有することで、グループグローバルの経営陣と従業員が一体となって長期ビジョン達成を目指しています。

コーポレート・ガバナンス

適正な経営監査のための機関設計

当グループは、スイス、シンガポール、米国、日本の主要法人を取締役会設置会社とし、取締役会が経営の監督機能を果たしています。また、持株会社には社外取締役を迎え、日本の消費財、生産財の両法人は監査役設置会社とし、社外監査役も迎えて経営の監督機能を担っています。
さらに、法人の枠組みを超えた重要方針の決定及び重要事項の報告のために、事業領域毎の主要法人役員により構成される合同取締役会を設けています。透明かつ公正な意思決定と迅速な報告、情報の共有のため、合同取締役会の役割と責任については適宜見直しされ、グループ内に公開されています。これに連動して、各国法人の決裁権限等の意思決定の仕組みが整備されています。合わせて内部監査部門が法令遵守、内部統制の有効性・効率性の視点から内部監査を行ない、定期的な報告をおこなっています。
また、事業リスクへの対応として、法人や部門の垣根を超えた各種委員会運営や連携をおこなうルールが整備されており、重大インシデント発生時には迅速に対応する体制を整えています。2023年4月現在では、日本エリアを中心に、情報セキュリティ委員会、新型コロナ対策委員会、環境委員会、コンプライアンス推進体制、危機発生時の緊急対策本部設置ルールなどが整備されています。

コーポレート・ガバナンス体制

取り組み事例紹介

グループ運営マニュアル(グローバル)

グループグローバルのリスク分析に基づくリスク回避策の一環として、2021年にグループグローバルの意思決定のしくみの見直しを実施。管理の適正化を図るため、グループ全体に影響を及ぼす重要方針の決定及び報告先の会議体として主要法人役員により構成される経営協議会を設けていますが、より透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うため、当該決定・報告について定めたグループ運営マニュアルを改訂しました。また、これを元に、各国の法人単位での決裁権限規程等社内規程の改訂を進めています。

リスクマネジメント

サンスターグループは、リスクと機会を仕組みとして管理することを目的に、グループ本社に「グローバルリスクガバナンス部門」を設立、グループ役員会直属の組織として、定期的に報告を行い、グループの事業戦略に反映できる仕組みの構築を進めています。

リスク管理の仕組みは、1)リスクポリシー、2)リスク管理アクションプラン、3)リスク管理ツールキットで構成されています。そのツールキットを使って、各事業部部門・各地域でワークショップや個別面談を行い、グループ全体のリスクと機会の項目に抽出、分類し、緊急性、重要性、進歩状況を常に把握できるようにヒートマップなどで示し、経営トップに報告するとともに、対策案を議論する、という活動を進めています。

取り組み事例紹介

リスクアセスメントの推進と更新(グローバル)

これまでグループグローバル各地域の法人で実施したリスクアセスメント調査をもとに、各社、各地域、およびグローバルでの戦略的な主要リスクについて、その潜在的影響度と発生確率を推定し、可視化したリスク分析結果とリスクマップを定期的に作成しています。事業環境の変化に応じて、主要なリスクを定期的に分析し、リスクマップを改訂しています。特定のリスクを確認し、具体的なリスク軽減策を決定するため、各事業分野で定期的にリスク軽減ワークショップを実施しています。 リスク軽減ワークショップは、すべての事業エリア(欧州、米州、アジア、日本)で開催され、各地域の経営陣が参加しており、合意されたリスク軽減措置は、実施されるまで定期的に進捗がなされます。

サンスターグループの中期リスクマップ

コンプライアンス

サンスターグループでは、コンプライアンス活動の基盤としての業務行動規範について、グループグローバルの全役員、従業員に対して、SUNSTAR CODE OF CONDUCTを配布し、その遵守を求めています。
SUNSTAR CODE OF CONDUCTは、全役員、従業員を対象に、業務遂行にあたっての基本要件をまとめる形で基準を示しています。この規範は単に社内規則や業務手順をまとめたものではなく、各自がその業務、人間関係と、どう取り組むべきかを幅広く概観したものです。また、どのような行動が求められているのか、その基準を知るための拠り所であり、会社、役員と全従業員が、最高水準の倫理基準に従い行動することを約束するものです。9か国語で作成された冊子は、経営理念、取締役の行動規範、従業員・顧客・消費者取引先に対する責任、財務・業務上の義務、環境・健康・安全性などの項目からなり、役員、従業員一人ひとりがコンプライアンスを重視する企業風土を構築に役立てています。

取り組み事例紹介

コンプライアンス活動推進担当者の設置(日本)

部門ごとにコンプライアンス推進委員を選任、コンプラアインス事務局と連動して、部門におけるコンプライアンス課題の洗い出しと改善を行い、各部門に応じた個別の法律の勉強会などを実施しています。

コンプライアンスマニュアル配布と研修の実施(日本、グローバル)

役員および従業員に、順守すべき法令や、過去の違反事例を記載したコンプラアインスマニュアルを配布し、従業員の業務の判断の拠り所として、また将来のコンプライアンス違反防止に活用しています。入社時、節目の研修時や、管理職登用時に、コンプライアンス研修を実施しています。
2021年は、社員を対象に、コンプライアンス課題アンケートを実施。その結果、法律知識の不足(個人情報保護法、下請法、独禁法等)、 秘密情報、個人情報、労務関連法規、社内ルール等の意識不足、ハラスメント、社内コミュニケーションの問題が挙げられたことから、コンプライアンスマニュアルの改訂を行い、マタニティ・ハラスメント等近年社会的に問題となっている事項も追記、教育動画の改変も進めました。
また、ハラスメント事案への適切な対応や処分を実施するとともに社内セミナーを行い、再発防止に取り組みました。
なお、日本以外のグループ各国法人においても、ハラスメント防止やデータプライバシー等、各種教育・研修を実施しており、継続的に従業員への啓発活動を行っています。

内部通報制度の設置(日本、欧州、米国、シンガポール)

日本では内部通報制度として社内および社外相談窓口を設置、従業員が日常の業務や社内の活動において、法令や社内外のルールに照らして疑問を感じた時、公正な判断に迷った時、上長を経ずに相談や情報提供を行うことができます。情報提供者が業務上、人事上不利益を被ることないしくみを構築しています。 なお、内部通報制度については、欧州、米国においても導入しておりましたが、2023年には新たにシンガポールでも導入しました。

税の透明性

サンスターグループは、納税を企業が果たすべき社会的責任の一つであると考えており、グループ各社がそれぞれの国の税法を遵守します。適正な納税の責務を果たすことを通して、事業活動を行うすべての国、地域の経済発展に貢献していきます。

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